敷地内のエントランスから玄関までの通路、庭のスペースなどに樹木や草花を植え付け四季折々の風景を楽しむのがガーデニングの醍醐味。
植物を植えるスペースと芝や通路との区切りをつけるために活用される花壇ですが、プロの手に頼らず自分で作りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、DIYで花壇を作るときのポイントを5つ、また各注意点などについてご紹介します。
花壇の適する設置場所
この間いつも通らない道を歩いていて見つけた公園の花壇。日当たりのいい場所でそこだけ華やかだった。 pic.twitter.com/huO31qYOCS
— まゆみ (@mayumi_kira628) October 25, 2018
草花または野菜などを育てるための花壇ですから、日の当たりが悪い場所は避けましょう。
植物によって適する環境は異なりますが、その多くは「風通し、日当たりの良い場所」を好みます。
ただし、日光が当たるからといって西日の強すぎる場所は、植物が元気に育たないばかりか弱ってしまう可能性が高くなるので注意が必要です。
また、風や雨の強く当たる場所も極力避けてください。
花壇の完成イメージを考える
イメージ図通りに出来ました👍
— ひかる✨奈良ガーデンデザイナー🌼 庭師🌸除草剤から子供達を守りたい🌻 (@irohazoen) October 2, 2019
土だけの花壇にグリーンが入っておしゃれになりました!
お客様にも喜んで頂けて良かったです😄
イメージ図の作成から天気、段取りまでばっちりで、気持ち良かったです!#奈良植栽#奈良外構 #奈良造園 #植栽 #ジューンベリー #フェイジョア pic.twitter.com/Vq7TNBpKUG
花壇を作る上では前もって完成予想図を頭の中で完成させておくと、自分の思い描いた花壇が作られます。
スケッチが得意であれば実際の風景を紙面上に描いてもよいでしょう。
どのような花壇を作るか決める工程で重要なのが、建物や周りの草花と釣り合いのとれたスペース作りを心がけること。
花壇の大きさ、枠の素材は何を使うか、どんな植物を植えるかなどを考え、周りの景色から花壇だけが浮いた存在にならないように注意して計画を練っていきましょう。
土の作り方
何も植物を植えていないスペースに花壇作りをするのなら、土作りも重要な作業の一つです。
土作りの手順は以下の通りです。
1 土を20~30㎝掘り起こす
2 掘り起こした土の中にあるゴミ(雑草・枝・小石・根など)を除去する
3 掘り上げた土で固まっているものがあれば崩しておく
4 肥料を含んでいない堆肥(腐葉土やピートモスなど)を加えよく耕す
5 土の酸度をアルカリ性に傾かせるため、必要であれば苦土石灰を施し約1週間放置
6 培養土や堆肥を加えさらに約1週間経過させ完成
土の酸度を測るには酸度計測器が便利です。
日本の降水量の多さは土壌が酸性になる原因となりますが、特に野菜の栽培などでは弱酸性土壌(pH6)を好むものが多いため酸度調整が必要となります。
ただし、強酸性(pH5以下)を最適土壌とするスズラン・カラー・ベゴニア類・アザレア・ツツジなどの植物も存在するので、植える予定の植物の好む酸度を調べておいて対応するとよいでしょう。
花壇を家庭菜園で利用するなら、店で販売されている野菜用培養土を利用してもかまいません。
枠になる素材を決める
土の準備作業と同時に花壇の枠になる素材を選んでいきましょう。
自然素材を利用するなら石材・木材・流木などがあります。また耐久性を求めるならレンガやコンクリートブロックなどの素材を利用するとよいでしょう。
昨今では一見木材のように見えて実際の素材はセメントで作られている花壇材のように、見た目と実際の素材が異なる商品も多数販売されています。
インテリア性と耐久性を考慮してホームセンターや園芸店、インターネットなどであらゆる商品を比べて購入するとよいでしょう。
とはいっても多くの種類があってどれを選べば良いか判断がつかない場合、価格が手頃でDIY初心者でも挑戦しやすいのがレンガを利用する方法です。
レンガを横置きにすると、レンガとレンガの間にセメントなどの接着剤が必要ですが、縦置きにして並べていくと接着剤を施す手間もかかりません。
レンガを埋める溝を作り、1つずつレンガを組み込んでいけば立派な花壇が完成します。
どの素材にも共通しますが、枠の設置で注意するのは花壇の高さ。
考えずに高い花壇をつくってしまうと、ガーデニング作業がしづらかったり、歩行の邪魔になったり、植え込んだ植物の根元が見えづらくなったりするので、適度な高さに留めるようにこころがけましょう。
また、レンガ等の購入は前もって必要な数量を把握しておくのが大事。
作業途中で「材料が足りない」なんてことがないように注意してくださいね。
植える植物の注意点
土を投入し花壇の枠の設置が完成したら、植物を植えていきます。
各季節に適した花や野菜を種や苗を植え、自分の思い描く風景を完成させていきましょう。
広いスペースのある花壇であればさほど問題はありませんが、特に野菜などは地植え栽培に適した株間を確保することが大切。
植える植物の特徴をとらえ、適量を植え込んでください。
また、大きく生長する樹木を植えるのは避けましょう。
狭いスペースで樹木がどんどん伸びると、のびのびと植物が生長できないばかりか、数年後に引き抜いたり移動したりする手間がかかります。
まとめ
思い描いた花壇を作るために最初から完璧なものを求める必要はありません。
費用や時間などできる範囲で作業をし、経験を増やしながら技術を高めていきましょう。
ガーデニングは何よりも楽しむことが大切。
まずは植えたい植物の色やサイズを思い浮かべながら、花壇作りの計画を進めましょう。