切り花を長持ちさせるには? 生花の取り扱い8つのポイント

プレゼントでもらった花束、庭から摘んできた花など、室内で花を飾るなら長持ちさせたいですよね。


花瓶にいけた切り花を長く楽しむためには、知っておきたいコツがいくつかあります。


そこで今回は、室内で生花を長持ちさせるポイントを8つに分けてご紹介しましょう。

●清潔な環境を整える

生花が痛む一番の原因は、水の中で発生するバクテリアの増殖によるものです。


したがって、使用前には花瓶をきちんと洗浄しておくことを忘れずに。


また茎の下についている葉は、水の中で細菌の増殖の要因となるので取り除いておいてください。
くわえて、花瓶に花を飾った後は毎日水を取り替えることが大切です。


水を取り替えるときに、花瓶の内側や茎を触ってヌメリがあるようなら、スポンジでバクテリアを洗い流しておきましょう。

●水あげをする

庭やベランダから採取した花をすぐに花瓶に入れるなら問題はありませんが、お店で購入した花など、長い時間水に浸かっていない花を飾る場合は「水あげ」の作業をしておきましょう。


水あげとは、花の切り口を新鮮にして、花が水を吸いやすくする行為。


水あげの種類には、燃焼法・湯あげ・逆さ水・水切り・水折りなどがありますが、ここでは一番代表的な「水切り」の方法についてご紹介します。


1 バケツなど大きめの容器に水を張り、茎を水中に入れる


2 水の中で茎をハサミで3センチほど切る


3 茎をしばらく水の中に浸しておく


水中で茎を切るときのポイントは、水の吸い上げる断面を広くするために、斜め切りをすることです。


また使用するハサミは、切断時のケガを防止するためにも、清潔かつ切れ味の良いものを使用してくださいね。

●花の種類によって水の高さを変える

花瓶の中の水の高さは、基本的には花瓶の高さの3分の1、または5センチ程度の水量があれば十分ですが、花の種類によっては調節が必要です。


「葉がしっかりしている」「茎が太い」などが特徴の、アジサイ・ボタン・バラ・ライラックなどは、水に浸かっても茎が腐敗しづらいので、花瓶に十分な量の水を入れても問題ありません。


反対に、「茎に産毛がある」「茎がしなやか」が特徴の、ひまわり・ガーベラ・コスモス・菊などを飾るなら、水量は高くても底から5センチくらいでとどめておくことが大切です。


もし店頭で花を購入するなら、スタッフに花瓶に入れる水量を確認しておくと安心ですよ。

●直射日光の当たらない涼しい場所に置く

強い日差しが当たる場所、風通しの悪い場所、温度の高い場所、これら全ては生花を長持ちさせるには適しません。
また直接エアコンの風が当たる場所も注意が必要です。


とはいっても、ある程度の日光量がないと花に元気がなくなってしまいますので、明るく、なるべく温度が上昇しづらい場所が置き場所としてはよいでしょう。

●延命剤を使う

フラワーショップなどで切り花を購入すると、切花延命剤をつけてくれる場合があります。


延命剤に入っているのは、花に必要な「栄養分」と細菌の繁殖を防ぐための「抗菌剤」です。


延命剤があるのなら、説明書きを読んで花瓶の水に対して適量をほどこしましょう。


ただし、延命剤を入れたからといって、水を取り替えないのは厳禁。


水の濁り具合や、花の様子を観察しながら、清潔な環境を保持してあげてください。


延命剤は、フラワーショップやホームセンターなどで販売されていますので、花を飾る機会が多いなら、一つ購入しておくとよいでしょう。

●漂白剤を使う

延命剤が手元にないときは、漂白剤を水20ccに対して1滴程度入れておくと、殺菌作用が働き効果的です。


また花全体が弱ってきたら、茎を長めに切って他の小さな容器や、お皿などの浅い容器に移し替えるのもおすすめ。


必ず成功するというわけではありませんが、花が水を吸いやすくなることによって元気を取り戻す場合があります。

●花や葉が枯れてきたら処理する

ある程度の時間花を花瓶に飾っていると、花や葉の色が悪くなりはじめます。


枯れてきた葉や花からは、エチレンと呼ばれる老化を促進する物質がでています。


エチレンは他の元気な花にも影響を与えますので、枯れてきた部分は早めに取り除くことが大切です。

●切り花を捨てるタイミング

いろいろな花を長持ちさせる方法を試したとしても、時間が経過すれば最後に花は必ず枯れていきます。


花びらが乾燥している、花全体が下を向くなどの症状が見られたら、捨てるタイミングが来たと考えましょう。


生花を適切な場所に置いた場合のもつ期間は、春や秋なら約7~10日、夏は4~5日、冬なら10日~15日程度です。


ただし、花の種類や室温、日光量によって花が元気でいられる期間は変わります。

●さいごに

切り花を美しい状態で飾れる期間は、残念ながらそれほど長くありません。


私たちの生活に潤いや元気を与えてくれる花を長持ちさせるためにも、一日でも健康な状態で花を咲かせられる清潔
な環境、その花にあった適切な管理が重要となってくるでしょう。

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