自分で育てた花や草をそのまま枯らさずに、「ドライフラワーにしてみよう」とお考えの方もいらっしゃるかと思います。
とはいえ、「ドライフラワーの作り方がわからない」「作っても上手くいかない……」など、作り方のコツを知らなければ、上手くはいかないものですね。
そこで今回は、自宅で手軽にできるドライフラワーの作り方についてご紹介します。
●ドライフラワー作りで手軽なのは「ハンギング法」
まずは、ドライフラワーの作り方には、どのような方法があるのかを見ていきましょう。
ハンギング法
収穫した切り花を逆さに吊るして乾燥させる方法です。
室内の湿度にもよりますが、およそ1~2週間でドライフラワーが完成します。
最も手軽に挑戦できる方法です。
シリカゲル法
密閉容器に切り花とドライフラワー用のシリカゲルを入れて作ります。
シリカゲルを利用することにより、数日間から1週間程度でドライフラワーが完成します。
ハンギング法よりも完成までの時間が短く済むメリットがありますが、種類によっては花の形が変形してしまう場合もあります。
ドライインウォーター法
数センチほどの水が入った花瓶に切り花を入れ、時間の経過とともに水を蒸発させながらドライフラワーをつくります。
他の方法に比べ時間はかかりますが、花を楽しみながら作れるメリットがあります。
なお、茎や枝の柔らかい植物の場合、全体に曲がったり、首が垂れ下がったりするため、注意が必要です。
●ハンギング法でドライフラワーを作る3ステップ
ハンギング法でドライフラワーになりました! pic.twitter.com/Qfx4cIeNyz
— ハンカチ (@koutyakizoku) April 16, 2020
最も手軽なハンギング法でドライフラワーを作るときの、詳しい方法を3つの段階に分けてご紹介します。
1.新鮮な花を摘み取る
ドライフラワーにする花を摘み取る際は、新鮮なものを選びましょう。
最盛期が過ぎ、元気がなくなってきた花や、枯れかかっている花は使いません。
花を摘み取る時間帯は、水が下がりにくい朝または夕方がおすすめ。
摘み取った後は、一度大きな花瓶やバケツに水を張り、花に水分を十分に吸収させます。
2.下葉を処理する
茎の下のほうについている余分な葉を処理します。
また、花瓶にいけていた花の場合は、水に浸っていた部分は切り落としましょう。
3.花を下にして吊るす
花を吊るす作業は、なるべく風通しが良く、湿度の低い部屋で行ないましょう。
色あせを防ぐため、直射日光が当たる場所も厳禁です。
花は乾燥するにしたがって縮むため、束ねて吊るすなら輪ゴムを利用します。
早く乾燥させたい場合は、束ねずに1本ずつ分けて吊るすとよいでしょう。
●ドライフラワーに向く花・向かない花
花には、ドライフラワーに向くものと、向かないものがあります。
ドライフラワーに向く花には、「変色しづらい・水分が少ない・花びら数が多い」などの特徴があり、あじさい・ラ
ベンダー・みもざ・バラ・カスミソウなどが挙げられます。
一方で「変色しやすい・水分が多い・花びら数が少ない」特徴を持つ花は、ドライフラワーには向きません。
チューリップ・菊・ユリ・桜などは、ドライフラワーにするにしても、美しい形状と色を残すのは難しいでしょう。
●ドライフラワーを作った後は?
ドライフラワーが完成したら、リース・スワッグ・ガーランドなどにして飾って楽しみましょう。
お気に入りの花瓶に入れてもいいですし、束ねて逆さにして吊るしておいてもよいでしょう。
なかでも昨今、ドライフラワーの活用方法として人気があるのがスワッグです。
スワッグとは、ドライフラワーを麻ひもやリボンで束ね、壁に吊るしたり、立て掛けたりして楽しむ飾りを指します。
スワッグ作りでは、切り花の他にも、グリーンや実の付いた植物を利用します。
スワッグ作りを目的としたドライフラワーを作る過程では、材料となる花材を1つずつ乾燥させましょう。
というのは、束ねた状態で乾燥させると、乾燥が進まないうえに、乾燥後に輪ゴムを解いた際、形が崩れてしまう可能性が大きいからです。
●ドライフラワーに寿命はある?
惰性で吊るし続けていたドライフラワー、処分する前に記念撮影 pic.twitter.com/Kpzq7bEgeN
— 鯵 (@ajicolor00) January 27, 2021
せっかく作ったドライフラワーだからこそ、長期間に渡って飾っておきたいもの。
とはいえ、ドライフラワーは短くて約3カ月、長くとも1年半が寿命といわれています。
ドライフラワーの寿命は、使用した植物にもよって異なります。
どのような植物であれ、次のような現象が見られたら、寿命と考えましょう。
色が変色し、制作当初に比べてくすんでいる
虫やカビが発生している
ホコリが溜まっている
形が崩れている
ドライフラワーを長持ちさせるためには、直射日光が当たらず、湿度の低い場所選びが大切です。
また、定期的にホコリを取り除いておくことも、美観を保つうえでは重要でしょう。
●さいごに
ドライフラワー作りに慣れていないなら、まずは、ドライフラワーの定番とされるバラやカスミソウ、ラベンダーなどから挑戦してみましょう。
また、グリーンをドライフラワーにするなら、ユーカリや針葉樹をおすすめします。
完成後は、ドライフラワーの状態をよくチェックして、寿命と判断したら、適宜処分することを心がけましょう。