独特の香りや味で、注目を集めているパクチー。
今や、さまざまな飲食店で使われている食材です。
こちらの記事では、家庭でも簡単に栽培・収穫ができるパクチーの育て方について、土作りや植え付け方法、葉や種の収穫の仕方などを解説していきます。
パクチーの栽培①土作り
【プランター・鉢植え栽培】
パクチーをプランターや鉢植えで栽培する方は、市販の培養土がおすすめです。
適度に保水性があり、通気性や排水性がいいものを選びましょう。
自分で土をブレンドする場合には、赤玉土を6〜7割、腐葉土を4〜3割をブレンドして使います。
プランターや鉢植えでは、栄養素が水やりで流れ出てしまったり、根から吸収されやすくなったりと、肥料が不足しがちです。
緩効性化成肥料を混ぜておくと、肥料効果がじっくりと長く効くため、パクチーがよく育つようになります。
また、プランターや鉢に用土を入れる前には、鉢底石を敷いて根腐れを防ぎ、通気性をよくすることも大切ですよ。
【地植えする場合】
パクチーを地植えで栽培する方は、まず土の酸度調整をおこないましょう。
植え付けの約2週間前に、苦土石灰を撒いて、よく耕しておきましょう。
1〜2週間後には、腐葉土や堆肥を入れて、土を耕しながら混ぜ込んでください。
また、元肥に緩効性化成肥料も混ぜ込んでおくと、土に栄養素を補給できます。
パクチーの栽培②植え付け
【種の植え付け】
パクチーの種まきは、3月〜4月と、9月〜10月の気温が20度くらいの時期がおすすめです。
種から栽培をスタートするなら、まずは下処理をしましょう。
パクチー丸い種を、指を使って半分に割ります。
次に、種を一晩ほど水につけておきましょう。
パクチーの種は固いので、こうすることで発芽率がグンと上がります。
下処理を終えた種は、セルトレイやポット、プランターに撒きます。
土に3〜4mmのくぼみをつくり、種まきをしましょう。
撒き終わったら土をふんわりと被せて、ハスロをつけたジョウロで水やりをして終了です。
早ければ約1週間ほどで発芽します。混み合ってきたら間引きをして、ゆったりと栽培しましょう。
【苗の植え付け】
苗を植え付ける時期も、種まきと同様に3月〜4月、9月〜10月がおすすめです。
パクチーの苗の植え付けは、根の扱いに注意するのがポイント。
直根性の根なので、傷つけると成長が止ってしまいます。
苗をポットから取り出したら、根鉢を崩さずに、できるだけそのまま植え付けるようにしてくださいね。
プランターや鉢植えに植え付けるときは、水やりがしやすいように、ウォータースペースをつくっておきましょう。
パクチーの栽培③日常の手入れ
パクチーは、水が大好きな植物。
そのため、日常の手入れの中で、水やりは特に重要です。
プランターや鉢植えの水やりは、土の表面が乾いてから、たっぷりと水やりをおこないましょう。
夏場は水が乾きやすいので、毎日水やりをしてください。
朝と夕方の1日に2回水やりをしてもいいでしょう。
地植え栽培の方は、追肥をしなくても十分に育ちます。
しかし、プランターや鉢植えは栄養素が流れ出やすいので、2ヶ月に1度、緩効性化成肥料をひとつまみほど与えてください。
5月〜6月ごろには、パクチーの花が咲き出します。
花が咲くと、全体が硬くなったり新芽が出なくなったりするので、開花する前に摘み取りましょう。
また、パクチーは害虫の被害にあうこともあります。
「できる限り無農薬で育てたい」という方がほとんどだと思うので、日常の手入れで害虫がいないかをチェックしておきましょう。
葉の裏や混み合っている部分に隠れているケースもあるので、葉や茎が食害にあっていたら、よく探してみてくださいね。
パクチーの収穫④葉の収穫時期・やり方
パクチーが上手に育ってきたら、いよいよ収穫です!
収穫時期は、パクチーの花が咲く前におこないましょう。
全体が20〜30cm程度になってきたら、ハサミを使って外側の葉から収穫していきましょう。
柔らかそうな茎を選ぶのもポイントです。
また、株ごと収穫もできるので、株元の土を少し掘り、ハサミで大胆に切り取ってください。
パクチーの収穫後は新鮮なうちに、生で食べたり調理したりして、美味しく食べましょう。
パクチーの収穫⑤種の収穫・保存
パクチーをまた栽培したい方は、花を咲かせたままにし、実が茶色くなるまで待ちます。
次に、茎ごと切り取り、風通しのいい場所でカラカラになるまで乾燥させましょう。
乾燥が十分でないと、種にカビが生えてしまうことがあるので、しっかりおこなってください。
乾燥し終わった種は、茎から一粒ずつ摘み取り、ガラス瓶や保存容器に入れておきましょう。乾燥剤を入れておくと安心です。
パクチーの種は、調理にも活用できます。
翌年の栽培用と、調理用に種を分けて、ぜひパクチーの種も味わってみてくださいね。