秋からはワケギを育てよう! 育て方ポイント8つ

薬味として多く使われる「ワケギ」は、玉ねぎとネギを交雑して生まれた香味野菜。


ネギの仲間であるにもかかわらず刺激臭がほぼないため、あえもの・味噌汁の具材・サラダ・炒めものなど、さまざまな料理で使われています。


ワケギの収穫は秋と春の2回。


「秋以降のガーデニングで何を植えようか」とお考え中の方にぜひおすすめしたい野菜です。


そこで今回は、プランターを活用したワケギの栽培方法をポイント8つにまとめてご紹介したいと思います。

●ワケギ植え付けは8月~9月

ワケギは寒さに弱い野菜なので、その多くが西日本で栽培されています。


関東より以西にある地域の場合は、8月~9月が植え付け適期。


東北地方より北の地域での植え付けは、8月中に済ませましょう。


植え付けの時期が近くなると市場では球根(種球)が流通します。


チェックしてみましょう。


良質なワケギの球根には次のような特徴があります。


・ハリがあってしっかりとしている
・枯れていない
・大きさがある
・病害虫にかかっていない

●ワケギは日光が好き

球根の準備と同時に、土やプランターの準備もはじめましょう。


ワケギは日光が当たり、風通しのよい場所を好みます。


置き場所は最低でも数時間はしっかりと日の当たる場所、蒸れを避けるために風通しのよい場所を選択しましょう。


またワケギのプランター栽培では野菜用培養土を利用すると、土作りの手間が省けます。

●ワケギは浅植えが基本

全ての準備が整ったら、植え付けの開始です。


ワケギの植え付けポイントは以下のとおりです。


・くっつき合っている球根があれば、剥がして1つずつにしておく
・球根の株間は10~15センチ
・球根の尖ってる方を上にする
・球根の先端が土から顔が出る程度の浅植えにする

●ワケギの水やり・肥料

プランター栽培でのワケギの水やりは、土の表面が乾燥したら十分に与えます。


茎が成長して約10センチの高さになったら、転倒を防ぐために株元に土を寄せますが、その後2週間に1度の割合で土寄せを続けましょう。


また肥料は茎の高さが約20センチになった頃に液体肥料を施し、以後1週間に1度の割合で追肥してください。

●ワケギを収穫しよう

ワケギの収穫は茎の高さが20~30センチになった頃。


収穫方法によって収穫できる回数が変わるので覚えておきましょう。


・根から収穫する………1回で収穫は終わり
・株元(約3センチ)を残して収穫する………何回か収穫できる


ワケギは株元を残しておくと再度成長を続けます。


冬期は成長がストップしますが、春になると再び成長がはじまるため、秋と春の2回が収穫期です。


株元を残せば何回か収穫はできますが、あまり獲りすぎると茎の細いワケギしか生えてこなくなるため、良質なワケギを収穫するなら、秋と春の2回程度にとどめておくとよいでしょう。

●ワケギは病害虫に強い

ワケギはネギ科の植物なので、病害虫に強いといわれています。


かといって全く病害虫にかからないという訳ではなく、べと病・黒斑病・ネギアザミウマ・アブラムシなどに注意が必要です。


害虫を発見したらワケギに悪影響を及ぼさない薬剤を散布しましょう。


またべと病や黒斑病にかかったワケギは除去または焼却処分し、周辺に菌を残さないように処理します。


プランター内に枯れ葉や雑草がある場合、病害虫が発生しやすくなるので早めに取り除くことが大切です。

●収穫後のワケギの球根はどうする

翌年以降もワケギの栽培を続けるなら、一度球根を掘り上げて別の場所に植え替えをしましょう。


同じ場所で栽培栽培し続けることもできますが、茎や葉が次第に細くなるので、美味しいワケギが収穫できなくなります。


また株が増えて混み合ってくると、それぞれにいき渡る栄養分が減るため、収穫量も同時に減っていきます。


球根を掘り上げるタイミングや方法は次のとおりです。


・球根を掘り上げるのは6月~7月(ワケギの葉が枯れる頃)
・球根は一つずつに分けておく
・日光の当たらない風通しの良い場所でネットなどに入れ乾燥させる
・植え付けの時期がきたら、良い球根を選んで植える


なお翌年度の栽培に備えて良い球根を育てるためには収穫は秋の1回で終わらせ、春には収穫せずに土の中で球根を成長させてあげましょう。

●収穫後のワケギの保存方法

ワケギは傷みやすい野菜です。したがって、収穫後は早めに使用するのが鉄則です。


すぐに使わずに冷蔵保管するときは、新聞紙に包んで立てて保存します。


またカットしたワケギを保存するなら、冷蔵庫なら約3日、冷凍庫なら約1ヶ月を目安に使い切りましょう。

さいごに

ワケギはプランターで育てられるので、スペースを取らずに栽培が楽しめます。


また夏や秋の植え付け後は、寒い冬を除いて長期に渡って少しずつ収穫ができ、常備野菜としての役割も果たします。


栽培の手間もかからず、失敗がほぼないワケギは家庭菜園やガーデニング初心者におすすめです。


秋から家庭菜園をするなら、ワケギに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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