「部屋の中にもっとグリーンを取り入れたい」
「インテリアになるようなガーデニングをしたい」と感じることがありませんか。
室内でグリーンを育てるなら、観葉植物や鉢で育てられる花を取り入れるのが一般的。
昨今では、テラリウム人気の上昇で、コケリウムにも注目が集まっています。
今回は、コケリウムの作り方や栽培管理上の注意点などを4つのポイントに絞ってご紹介しましょう。
コケリウムってどんなもの?
コケリウムとは、苔を育てるテラリウムを指します。
テラリウムとは、ガラス容器や専用水槽の中にお気に入りの植物や生物を入れて育成を楽しむ園芸の一つです。
テラリウムは、容器の中に複数の植物を入れたり、貝殻・流木・コーラルサンドなどを入れたりして自分独自の自然の世界を構築できるところが魅力。
コケリウムも同様に、好きな苔を限られた空間の中で育て、容器に大きさに余裕があれば石や流木などのレイアウト素材を配置し、自分だけの自然界を構築できます。
コケリウムが人気の理由は、安価で気軽に作られ、メンテナンスに手間がかからないこと。
また、オシャレな容器を使って室内に飾ると、インテリアのアクセントとしても活躍が可能です。
コケリウム作りで基本的に用意するもの5つ
コケリウムに興味が出てきたら、早速準備にとりかかりましょう。
コケリウム作りで最低限必要なのは、「苔・容器・下に敷くもの・霧吹き・レイアウト素材」の5つです。
他にも、苔やレイアウト素材を配置したり、カットや位置を調整したりするときに使うピンセットやハサミなどもあると便利でしょう。
苔はガーデニングショップや園芸店などで購入が可能ですが、自宅の敷地に生えているものを利用しても構いません。
容器はホームセンターや100均などで販売されている蓋のついた(なくても可)ガラス瓶、もちろん家にあるものを利用するのもよいでしょう。
大きめのコケリウムを作るなら、テラリウムやアクアリウム専用の水槽を使うと便利です。
ガラス瓶を選ぶなら、ある程度間口の広いものを選ぶと、作業やメンテナンスがしやすくなりますよ。
苔は根を持たない植物です。
そのため、必ず土を使用しないといけない訳ではありませんが、市販されている「苔専用の培養土」の利用が一番便利でしょう。
土以外ではハイドロボール・魚を飼育するさいに使う床材・ソイルなども人気。
苔以外にレイアウト素材を入れて雰囲気を出すなら、石・枝・流木・フィギュアなどを用意しましょう。
身近に素材がない場合は、テラリウム用のレイアウト素材を購入して利用する手もあります。
レイアウト素材は容器の大きさや苔とのバランスを十分考えて準備してくださいね。
コケリウム作りの基本3工程
コケリウム作りに必要なものが全て揃ったら、作業に取りかかりましょう。
コケリウム作りの基本的な手順は以下の通りです。
・ガラス瓶・水槽・レイアウト素材などを洗う
・瓶の底に培養土などを敷き詰め霧吹きで湿らす
・苔を配置し、必要ならレイアウト素材を配置し、再び霧吹きをおこなう
培養土やソイルで土台になるものを入れるとき、小さな容器であれば平坦に入れても問題ありませんが、ある程度床面積のある容器の場合は傾斜を作ると、奥行感のあるコケリウム作りができます。
また、苔を配置するときは指で土台に軽くおさえるのがポイントです。
また、なるべく苔と苔の間に隙間ができないように敷き詰める作業も大切なポイント。
最後の霧吹きで、ガラス瓶や容器の側面に付着した水分の拭き取りも忘れずにおこないましょう。
コケリウムの日常管理
コケリウムは栽培管理に手間がかかりませんが、霧吹きを使用しての水分補給は定期的におこないましょう。
水やりは容器に蓋がついている場合は半月程度に1回、蓋なしの場合は1週間に1回くらいが目安です。
ポイントは、容器内全体の内部が湿るまで水分を与えること。
ただし、水を与えすぎると苔やレイアウト素材にカビが生える場合があるので注意が必要です。
特に湿気の多い夏場はよく容器内を観察し、蓋つきのコケリウムであればしばらく蓋をはずして水やりの量や湿度を調節してください。
基本的な置き場所は直射日光の当たらない日なたまたは半日陰。
ほぼ日光の入らない部屋の場合は、室内照明で光合成を促しましょう。
ただし、普通の照明では日光量が足りないことも。
そんな時は市販されている植物専用のLEDライトを利用すると効果的です。
初心者でも気軽に挑戦できるコケリウム。容器が大きければ大きいほど、自分の思い描く苔庭作りができます。
苔の一番の弱点は夏の暑さ。室内気温が高くなり、苔が茶色く変色したときは、カットすれば新芽が再びでてきます。
また、季節が変化して室内気温が下がると緑が復活する場合もあります。
コケリウムを美しく長く保つためには、水やりと毎日の観察が大切。
栽培管理に慣れたらいろいろなコケリウムを作ってみて、室内で楽しめるグリーンを増やしていきましょう。