日を追うごとに暖かくなり、お庭の手入れも始まるこの季節。
春はスプラウト栽培を始めるにも丁度よい季節です。
「スプラウト」とは、野菜・マメ・植物などの新芽のこと。
スプラウト栽培は、室内の小さなスペースでも栽培が可能。
収穫して食べる楽しみがあるのと同時に、インテリアとしてもお部屋の雰囲気を元気なものにしてくれます。
今回は、スプラウト栽培の手順に沿ってポイントを5つご紹介します。
スプラウトが好む環境は?
スプラウトを栽培するにあたり、丁度良い室内温度は20~25℃。
「暑すぎない」または「寒すぎない」、「人が心地よいと感じる位の室温」が適しています。
栽培を始めるのによい季節は春・秋・冬のいずれか。
夏でも栽培することは可能ですが、温度が上昇する季節では雑菌の繁殖が考えられるので、なるべくなら避けた方がよいでしょう。
スプラウト栽培に必要なものは?
・種
ホームセンターなどの店舗では、たくさんの種が販売されているので、気軽に足を運んでみましょう。
気を付けることは、必ず「スプラウト専用の種」を購入すること。
スプラウト専用でないものは、病気や害虫対策のために薬剤処理が施されているものがあります。
専用種であれば薬剤処理がなされていないので、新芽を食べる時も安心ですよ。
・容器
身近にあるもので用意をするなら、食材の入っていたプラスチックの容器やタッパーなどを活用することができます。
容器を選ぶ時のポイントは、深さが7~8㎝あり、間口が広く、底が平らであることです。
平らな底が適する理由は、凹凸があると種の生長に違いが出てくるため。
どの容器でも使用する前には、雑菌が繁殖しないようにアルコールスプレーなどで除菌をしておきましょう。
手頃な容器がない場合は、水が簡単に捨てられるスプラウト栽培専用の容器が販売されていますので、活用するとよいでしょう。
・その他
容器の中に敷く脱脂綿・キッチンペーパー・コットンシート・スポンジなど、種を植える直後に日光を防ぐアルミホイル、水やりの際に使う霧吹きが必要です。
スプラウト栽培の手順は?
全ての準備が整ったら、容器にキッチンペーパーなどをセットして水を十分に含ませましょう。
中に敷くものは2~3回折りたたんで入れると、水分の調節がしやすくなります。種を撒くときは、直接手で触らずにスプーンや箸などを利用して、種同士がぶつからないように置いてください。
種が発芽するまでの間は遮光が必要です。
空気の通りが良くなるようにアルミホイルに数ヶ所穴をあけて、容器の上からかぶせておきましょう。
アルミホイルを利用しない時は、箱や発泡スチロールの中に入れておくと保温と遮光をすることができます。
水やりは霧吹きで1日2回、全ての種に水分がまんべんなく行き渡るように与えましょう。
発芽後はどうする?
スプラウトの発芽後、1日に2~3回容器に貯まっている水を全て捨てる「水替え」の作業をします。
水を捨てる前にスプラウトの芽が浸るぐらいの水を入れてから捨てて、再び新しい水を入れてください。
容器を傾ける時は、種が動かないように優しく扱いましょう。
葉が開くようになるまでは再び遮光して栽培を続け、葉が開いたら室内の日当たりの良い場所に移動させます。
時間の経過と共に葉が濃いグリーン色になったら収穫の適期です。
きれいなハサミで根元から切り落として食材として利用しましょう。
スプラウト栽培で覚えておくこと
野菜や花を育てる時は「肥料やり」をしますが、スプラウトの種には栄養がびっしり詰まっているので、肥料を与える必要はありません。
また、種まきから収穫までの期間が短いので、病害虫の心配をする必要はないでしょう。
栽培途中で葉が黄色や茶色になったり、異臭がしたりした場合は雑菌が繁殖している可能性がありますので、すぐに処分してくださいね。
冬に栽培する時は、室温の低下により上手く育たないことがあります。
冷気の入る窓際などは避け、高い場所などのなるべく暖かい場所に移動させて育てるようにしましょう。
スプラウト専用の種の袋には、一般的に2~3回分の種が入っています。
長期保存するなら冷蔵庫へ、すぐに使う場合は日光の当たらない涼しい場所で保管してください。
一度に沢山の種を撒くと、収穫時期に食べきれない量になることもあるでしょう。
種まきの時期を少しずつずらしたり、品種の違うスプラウトを数種類少しずつ栽培したりすると、コンスタントに色々なスプラウトの収獲を楽しめるようになりますよ。
収穫したスプラウトはサラダなどの生で食べることもできますが、念のため火を通して調理したほうが安心です。
スプラウト栽培では、エンドウ豆の若葉の「豆苗」、大根の若菜の「カイワレ大根」、ブロッコリーの新芽「ブロッコリースプラウト」などが定番です。
スプラウトは種類が豊富で、それぞれの味や栄養分も違うので、色々試してお気に入りを見つけるのも楽しいですね。
種まきから収穫までの時期も短く、栄養がたっぷり取れるスプラウト栽培に是非挑戦してみましょう。