庭木や植木をお手入れするには?まずは知っておきたい剪定ポイント4点

新緑がまぶしい季節が終わり、本格的な夏がもうすぐ到来します。
お庭に植えた木々たちが元気いっぱいになるこの季節。
そんなとき「ちょっと枝が混み合っているな」「もっとコンパクトな仕上げにしたい」など庭木に関して感じることがあるかもしれません。
今回は、日常自分でできる剪定のノウハウについてご紹介しましょう。

剪定のメリットとは?

庭木の剪定にはいろいろな意味が存在します。
剪定によってどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

・美しい外観を保つ
剪定をして樹木のボリュームを抑えたり、飛び出している枝を切ったりすることで開放感や清潔感のある美しい外観を保つことができます。

・病害虫の予防
枝が混み合っていると、樹木の内部は日光が当たりづらくなります。
その結果、生長に影響を及ぼしたり、中に害虫が発生して最悪の場合は枯死したりすることも考えられるでしょう。
害虫には菌を運び病気を発生させるものも存在するので注意しましょう。

・果実や花に栄養を行き渡らせる
不要な枝を剪定することで、栄養を必要とする果実や花に十分な養分を届けることができます。

・防犯
伸びっぱなしの樹木をそのままにしておくと、敷地の外側から庭や家の様子が見えなくなってしまいます。
剪定をして、ある程度中の景色を見えるようにすることが、防犯対策にもつながります。

剪定の種類は?

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強剪定✂in射水市 お盆を過ぎて風がとても心地良くなりましたね♪このまま秋になって欲しいと願う今日この頃(^人^;) 10年ほったらかしのトウカエデ🍁 2階の軒を2m以上超えています。 風を受けても倒れないように頭を軽くして欲しい‼落ち葉掃除を楽にして欲しい‼ というオーダーなので、遠慮なく鋸剪定!! 横枝が無くて登りにくいわぁ(^_^;) 又に足掛けて登って鋸でゴシゴシ!! また5年程ほったらかすそうです💦せめて3年にしてみては?! こんだけ切ったから、来年暴れるだろうなぁ( ^艸^) #造園植芳#富山県#射水市#強剪定#鋸剪定#植木屋#庭師#トウカエデ

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・基本剪定
別名「強剪定」ともいいます。
太い枝を切ったり、沢山の枝葉を切り落としたりする大がかりな剪定です。
樹木にかかるストレスが大きいため、品種によって決まった時期におこなうことが大切です。
目的は大きく育った木をコンパクトに仕上げるなど、木の骨格を形成しなおすためにおこなわれます。

・軽剪定
字の通り、軽い剪定を指します。風通しや日当たりなどの環境を良くするために、混み合っている枝や伸びすぎている枝を切り落とし、軽く樹形を整えたりすることが目的です。

タイミングはいつ?

庭木の種類によって剪定のベストなタイミングがあります。
常緑樹と落葉樹によって違いますので、その特徴を解説します。

・常緑樹
常緑樹とは、年間を通して葉が緑をつけている木を指します。
庭木でよく植えられているものに「コニファー類・シラカシ・オリーブ・ハイノキ・イヌツゲ」などがあります。
地域によって多少前後はありますが、剪定適期は5~6月。
軽剪定をするなら秋口の9~10月がよいでしょう。
常緑樹の特徴は、次第に気温が下がる秋から冬になると葉が多少黄色みをおび、成長が穏やかになって休眠すること。
そのため、常緑樹は寒い時期に栄養を作り出すことができません。
株を弱らせないためにも晩秋や冬の剪定は避けましょう。

・落葉樹
落葉樹とは秋から冬にかけて紅葉の後、全ての葉が落ちる木を指します。
「ハナミズキ・サクラ・イチョウ・ブナ・コナラ」などが代表的です。
剪定適期は11月中旬から2月の冬期。
軽剪定をするなら7月中旬から8月に樹形を整える程度の剪定をおこないましょう。
常緑樹との違いは、栄養分を蓄える能力が高いこと。
そのため気温の低い時期に剪定をおこなっても、株にダメージを与えるようなことはありません。
落葉樹の剪定を冬期にするメリットは、葉が落ちている状態のため、骨格を形成しやすいことにあります。

・真夏の剪定はしない
どの樹木にも共通していえることは「真夏の剪定は避ける」ということ。
いろいろな理由がありますが、夏の時期は成長に勢いがあるため、春までに蓄えた栄養をほとんど使っています。
夏季剪定をすることで栄養を蓄える力が低下し、結果的に株が弱った上に、夏の強い日差しを受けてさらに体力が落ちてしまうことも。
枝が隣の敷地に入ってしまった場合など、どうしても剪定が必要な時はその部分だけの剪定だけに留め、極力夏場の剪定はおこなわないようにすることが鉄則です。

切るべき枝はどれ?

剪定をするときには、闇雲に枝を切ればよいという訳ではありません。
樹形を乱す枝や樹木の生長に不要な枝を切るように心がけましょう。
剪定すべき枝には多くの種類がありますが、代表的なものは以下の通りです。

・徒長枝
主枝や幹から上に向かって勢いよく伸びている枝で、勢いが強いのが特徴です。
枝の流れにそって伸びないので目立ち、綺麗な景観を損ねます。

・平行枝
幹などのごく近い場所から平行に伸びた枝です。
単調なイメージを与えるため、どちらかを短く切って強弱をつけるか、根元から剪定してしましましょう。

・逆さ枝
「内向枝」の別名もある、樹木の内側に向かって伸びる枝です。

・ひこばえ
幹の根元の脇から立ち上がる小枝をさします。主幹に行き渡る栄養を奪うので、根元から剪定しましょう。

この他にも、他の枝や幹に絡まっている「からみ枝」や「交差枝」、幹から伸びている細い「幹吹き枝」などが剪定の対象です。

剪定をするときは「作業用手袋・剪定バサミ・剪定ノコギリ・掃除用具・脚立」などを用意しましょう。
剪定対象とする庭木は、自分の手の届く範囲に留め、背丈の高い木や取り扱いの難しい木などはプロに任せて、無理のない範囲で日頃のお手入れをしていきましょう。

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