ハクロニシキで葉の色の変化を楽しもう! 栽培方法7つのポイント

洋風和風を問わず、どのようなテイストの庭にもマッチする低木をお探しではないでしょうか。


今回ご紹介するハクロニシキは、イヌコリヤナギの園芸品種です。


春から夏にかけて変化する葉の色や、枝全体が風を受けてそよぐさまは、美しい庭づくりに一役買うことでしょう。


そこで今回は、ハクロニシキの特徴や育て方、注意すべき病害虫などのポイントを7つに分けてご紹介したいと思います。

●ハクロニシキの特徴

イヌコリヤナギの園芸品種「ハクロニシキ」は、時期によって移り変わる新芽の葉の色が魅力。


ハクロニシキは漢字では「白露錦」と表記し、「五色柳」の別名があります。


最近では日本でも庭木として認識が広まりつつありますが、ヨーロッパ地方では以前からとても人気のある樹木です。


春先から夏にかけて変化する葉の色はピンク色に始まり、次第に白色、緑がかった白色、最終的には白い斑入りの緑色へと変化し、庭に彩りを添えてくれます。


秋になると葉は黄色くなり、落葉したのち冬を迎えます。


樹高は最大で3メートルになるため、シンボルツリーやサブツリーとしての役割を果たす以外にも、寄植えや生け垣などでも活用できます。

●ハクロニシキの好む環境

ハクロニシキは樹勢が強く、育てやすい植物です。


日当たりのよい場所はもちろん、半日陰でも十分に育ちます。


ただし春先にあまりにも日光が強く当たると、葉が焼けて白い斑が痛む場合もあるため、地植えにするなら程よく日光の当たる場所がよいでしょう。


また一度植えると、移植は困難またはできないので、場所選びは十分に考慮してください。


ある程度乾燥にも耐えるハクロニシキですが、湿り気のある土壌を好みます。


植え付けのさいに土が乾燥しているようであれば、腐葉土を混ぜ込んでから植えましょう。


ハクロニシキは寒さに強いことも特徴です。北海道のような寒冷地で庭植えにしても、問題なく越冬が可能です。

●ハクロニシキの栽培管理

次に、ハクロニシキの日頃のお世話の方法について見ていきましょう。

・水やり

地植え栽培での水やりは降雨のみで十分です。


ただし乾燥が続くようであれば、水分を与えましょう。


鉢植えの場合は、土の表面が乾燥したら水を与えてください。


長期にわたって乾燥させないように気を配りましょう。

・肥料

株が元気であれば、特別肥料を与える必要はありません。


肥料が必要と感じた際の、内容とスケジュールは次のとおりです。


2月頃………堆肥と腐葉土を株の周りに混ぜ込んでおく


9月または10月………根回りに化成肥料を施す

●ハクロニシキの剪定

ハクロニシキは成長がはやい植物です。


春から秋にかけての成長期には、想像以上のスピードで株にボリュームが出るので「すぐに剪定をして形を整えたい」と感じることもあるでしょう。


生育旺盛なハクロニシキは、どの時期に剪定をおこなっても、株が枯れる心配はほぼありません。


ただし葉色を楽しむなら、剪定は「落葉期」におこなうのが鉄則です。


12月または1月の寒い時期、寒冷地ならば3月におこないましょう。


落葉期の基本的な選定は、しっかりと刈り込みをして形を整え、春に新芽が出るように促すこと。


初夏以降の剪定は、徒長枝の切り戻しや、全体の形を整える軽剪定で済ませましょう。


あまりに成長がはやいハクロニシキの場合、古くなった株の更新と根切りが必要です。


これらの作業によって、成長速度の制限をしたり、株をコンパクトに仕立てたりすることができます。


また斑が入らず、葉全体が緑色になる「先祖返り」をしている枝があれば、躊躇なく枝を切り落としておきましょう。

●ハクロニシキの仕立ては自由自在

ハクロニシキの仕立ては昔から「鉢植えでスタンダード仕立て」が定番でした。


現在では地植えにして自然樹形のまま株立ち状で楽しむ人も増えています。

剪定は専門業者に頼まなくても自分で行なえるので、トピアリー(造形物)など自分好みの形に整えて楽しむこともできます。

●ハクロニシキの増やし方

ハクロニシキを増やすなら「挿し木」をしましょう。


挿し木の方法は、枝の先端を切り取り(10~15センチほど)挿し木専用の用土に植えて育てます。


このとき枝についている不要な葉は取り除き、最初は日陰で水を切らさずに管理していきましょう。

●ハクロニシキがかかりやすい病害虫

ハクロニシキは病害虫に強い植物ですので、心配の必要はほぼありません。


まれにアブラムシやヤナギルリハムシの食害が発生することがあります。


ヤナギルリハムシは、体長4mmほどの黒緑色をしたハムシ科の虫。


日本全土に分布し、成虫は越冬も可能です。


見つけ次第、手で捕まえて捕殺するか、多く発生した場合は殺虫剤の利用が効果的です。

●さいごに

ハクロニシキは水やり、肥料、病害虫などさまざまな面で手間のかからない植物のため、ガーデニング初心者におすすめできる庭木です。


剪定も好みの形にしやすいので、洋風の庭のみならず、和風の庭にもマッチするでしょう。


ハクロニシキの葉の色や樹の形は、軽やかで明るい雰囲気の庭づくりに最適です。


植栽の選択で迷ったときは、ハクロニシキを選択肢の一つとして考えてみませんか。

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リゾートガーデンを作るなら?おすすめ樹木5選をご紹介

イングリッシュガーデン・ロックガーデン・ドライガーデンのように、ガーデン様式にはさまざまな種類があります。
その中の1つ「リゾートガーデン」は、南国のリゾート地を思い出させるオリエンタルな雰囲気が特徴。
リゾートガーデンには、アウトドアリビングの存在やエクステリアの素材と同様に「どの植栽を植えるか」ということも大切です。
今回は、リゾートガーデンに最適な樹木5つをご紹介したいと思います。

ソテツ

太い幹と大きく広がった葉が印象的な「ソテツ」は、南国庭園にピッタリの雰囲気を醸し出す常緑低木。
自生しているのは九州南端・オーストラリア・アフリカ・中国大陸南部など。
成長速度はおだやかですが、大きくなると8メートル程の高さまで伸びるので、ガーデニングにおいて抜群の存在感を発揮するでしょう。
「痩せた土地でも育つ」「一度生長すると簡単に枯れない」「お手入れが少ないなどの理由で管理しやすい」ことがメリット。
乾燥気味の土地を好むので、日当たり・風通し・水はけの良い場所に植えましょう。
耐寒温度は約5℃。寒い環境では枯れることがあるので、冬が来る前に葉は束ねて幹と一緒に藁などを巻く防寒対策が必要です。
植え付けをして土に根付くまでは十分な水分を必要としますが、その後は降雨だけで育ちます。
定期的な剪定は必要とせず、枯れて黄色くなった葉や古い葉は付け根から切っておく程度に留めます。
ソテツは雌雄異株の樹木です。
10~15年に1度の貴重な花を咲かせるので雌と雄を植えると実も見られるかもしれません。

ココスヤシ

ココナッツがなる木として有名な「ココヤシ」。
同じヤシの木の仲間である「ココスヤシ」はココヤシよりも耐寒性に優れ、日本でも育てることが可能なヤシの木です。
原産国は南米。
ヤシの木仲間の中では小さい部類に属しますが、大きくなると約5~10メートルまでに生長します。
夏になると赤紫色の花を咲かせ、その後2㎝位の小さな実をつけます。
実はココナッツのように固い殻に覆われることはなく、食べることも可能ですが、種が大部分を占め、実の部分は少量です。
耐陰性に優れた特徴がありますが、日光に当てないと幹と葉のバランスが崩れることがあるので、可能であれば「程良く日が当たる日陰」のような場所に植えるとよいでしょう。
耐寒温度は-7度。地植えで北海道や東北地方での冬越しは難しいかもしれません。
しかし、その他の地域であれば多少の積雪にも耐えることが可能です。
ソテツと同様に、ココスヤシを複数本庭に植えると、南国ムード満点になること間違いありませんね。

ドラセナ

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別名「幸福の木」とも言われるドラセナは、アフリカやアジアの熱帯地方に多く自生する常緑樹。
観葉植物として病院や公共施設などで見かけることの多い木ですが、暖かい地域であれば地植えで育てることができます。
ドラセナは数十種類以上ある品種により多少の違いはありますが、基本的に寒さに弱い樹木です。
雪が降ったり、霜が降りたりするような地域、または冬場の気温が10℃以下になる地域での地植え栽培は避けた方がよいでしょう。
日本国内でこれらの条件に当てはまる場所はかなり限られた場所のみ。
そのため、夏は地植えで冬は鉢に移し替えたり、最初から鉢やコンテナで育てて夏場外に出すなどしたりしておけば、多くの地域でドラセナを楽しむことができますよ。
置き場所は直射日光の当たらない場所を選ぶことがポイント
強い光に当てると「葉焼け」を起こすので、明るい日陰に植えましょう。
また、湿気を嫌うので水はけの良い場所選びも重要です。
ドラセナの品種の中でも「アオドラセナ」や「ドラセナ・ドラコ」が地植えに適しています。

コルジリネ

放射線状に長く伸びる細い葉が特徴の「コルジリネ」は、オセアニア地方や東南アジアにかけて自生する熱帯性常緑樹木。
ドラセナと形が似ているので間違われることがありますが、全く別の植物です。コルジリネは赤い葉が印象的ですが、品種によって緑・黄色・斑入りのものなどさまざまな種類があり、その姿は庭のエキゾチックな雰囲気を盛り立てます。
国内の暖かい地域であれば地植えでの冬越しも可能。
ただし、品種によって耐寒性が異なるので植える前にチェックしておくことが大切です。
植える場所は直射日光の当たらない明るいところを選びましょう。
また、植え付けの時は小さかったコルジリネも生長するにしたがって真上に伸びていきますので、スペースの確保には気を配っておきましょう。
コルジリネは水やりの必要もなく(地植えの場合)、初心者でも育てやすい植物です。
シンボルツリーとして活用するのもオススメです。

カンスゲ

カンスゲは日本を原産とする常緑宿根草。
耐寒性と耐暑性に優れ、日光の当たり具体もそれほど生長に影響を及ぼしません。また、草勢が強いためほとんど管理の手間を必要としません。
「リゾートの雰囲気とは少し合わないのでは?」と思われるかもしれませんが、カンスゲは寒い時期にも緑を保つグランドカバーとしてお庭に活力を与えます。大きく育っても約40㎝位。
生長するにつれて群衆するので、株が混み合ってきたら「株分け」をしてあげましょう
カンスゲは庭のアクセントとしても使えますし、寄せ植えの材料としても使いやすい素材です。
基本的に水やりの必要もなく、肥料もほぼ必要としません。
先祖返りしたもの以外は黄色や白の班入りのものがほとんどです。
緑葉は性質が強い特徴があるので、出てきたらすぐに株分けをして、班入りのカンスゲが緑葉に入れ替わってしまわないように注意してくださいね。

少し難易度が高いと思われがちのリゾートガーデン風の庭造りですが、少しずつ見合う植栽を増やして雰囲気作りを高めていきましょう。
基本的には南国育ちの植物が多いので、日本の寒さには注意が必要です。
耐寒性の弱いものは鉢植えで育てるなどの工夫をすることで問題をクリアしていきましょう。

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