日ごとに日没の時間が早くなり、年の終わりが近づいてきましたね。
庭のお手入れも徐々に落ち着いてきたところでしょうか。
年末年始の準備に向けて忙しくなる中、お正月に向けてお花の用意をする方も多いことでしょう。
今回は、年始を彩る縁起のよいお花を5つご紹介します。
葉牡丹
葉牡丹がおめでたい花として使われるのは、その花色に由来します。
品種にもよりますが花色には主に、赤、紫、ピンク、白、紅などがあり、
紅白を連想させることから、おめでたい花として使われています。
品種は大きく分類すると3種類。
葉の端が細かなフリルのように見える「ちりめん系」、
細い葉に深い切れ込みがある「さんご系」、
キャベツのような形をした「丸葉系」です。
特に丸葉系は東京丸葉系と大阪丸葉系に分かれ、
あまり詳しくない方でも葉牡丹といえばこの形が思い浮かぶのではないでしょうか。
花色以外にも、「慈愛」「祝福」「利益」「物事に動じない」など花言葉から、
お祝い事として人に送る花としても使われています。
葉牡丹はガーデニング初心者でも育てやすく、お正月用に育てる場合は寄せ植えにして、
水引や竹などをアレンジするとお祝いごとの雰囲気が一層高まるでしょう。
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南天
南天が縁起が良いとされる理由は「難を転ずる」という意味があるからです。
また、「良い家庭」「福をなす」の花言葉や実の赤い色に厄除けの力があるとされていることも理由です。
寒い時期に赤い実をならせる南天は、地植えや鉢植えで育てることができ、
乾燥や病害虫に強い、剪定を嫌うなどの理由から、それほど手間がかかる庭木ではありません。
また、背丈も1~4mとそれほど大きくなく、中にはオタフクナンテンなどグランドカバーに使える品種もあります。
植える場所を選ぶ時は、直射日光の当たらない半日陰になるような場所を選びましょう。
注意点は1つ、鳥による実の被害です。
実が段々熟していくと、全て鳥に食べつくされてしまうこともあります。
南天には有毒成分があるので、鳥が食べているからといって口にしないようにしてくださいね。
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福寿草
黄色い花がトレードマークの福寿草。
2~4月(旧暦のお正月のころ)が開花時期にあたり、
どの花よりも一番先に春の訪れを告げることから縁起の良い花とされています。
自然に育てた場合、お正月に開花することはありませんので、
年始に飾りたい時はハウス栽培などで店頭に並んでいる福寿草を購入すると良いでしょう。
また、自分で育てる場合は花芽が出てきたら1ヶ月ほどそのまま寒い外で栽培し、
室内に取り込んで温度調整をすることで、お正月に咲かせることもできるとされています。
寄せ植えをして既述の南天と組み合わせることで「難を転じて福となす」となることから、
おめでたさの相乗効果が増すと言われています。
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菊
お正月に定番で使われる菊。
和風の結婚式などで菊が利用されているのもよく見かけますよね。
「菊はお葬式や法要などで使われることもあるけど大丈夫?」と思う方もいるでしょう。
菊はおめでたい時もそうでない時も使われる花です。
国花として位が高く位置づけられており、「不老長寿」「福がくる」「良い子に育つ」などの言い伝えもあることから、
縁起の良い花として多くの場面で使われています。
お祝いごとで菊を飾る時は、忌み事でつかわれる輪菊と小菊は避けましょう。
お正月に使う菊のおすすめは、可愛いらしい丸い形をした「ピンポンマム」や明るい花色の多い「スプレーマム」。
両者とも多彩で、他の花と合わせやすいことや、優しく華やかな雰囲気を作り出すことから様々な場面で多用されています。
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椿
お正月に飾る赤い椿には躍動感、白い椿には格調の高さを感じますよね。
椿は東南アジア、日本や中国を原産とする常緑樹。
冬でも元気に緑色の葉をつけるほど生命力が強く、
繁栄の象徴や魔除けの力を持つ縁起の良い木として知られています。
また、飛鳥時代から椿油が使われていたほど、日本では古い歴史のある植物です。
ただ、地方によっては忌木で認識されている場所もあります。
椿の首から上の花全てが、ポロっと落ちるその様子が「打ち首」を連想されることから、
江戸時代の武士の間では椿を避ける風習も存在していたことは確かです。
椿は暑さや寒さ、耐陰性に強い木で背丈は大きくなると20mくらいになることもあります。
庭で立派な椿を育てたい場合は、適度に広い場所に植えつけてあげましょう。
小さい椿を手にいれたい時は、ネットなどで販売されている鉢植えがおすすめです。
正月用の小さなしめ縄に飾りつけたり、花瓶にいれて楽しんだりしてみましょう。
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まとめ
門松や注連飾り、鏡もちなどの正月飾りは12月の26日から28日に飾り付けをするのが良いとされています。
急いで大晦日の31日に飾ることは、「一夜飾り」と言われ、
急いで準備することがお葬式を連想させることや神様に失礼にあたることから縁起が悪いとされています。
また30日は旧暦の31日(大晦日)に当たることから、同様の理由で避けるとされています。
29日を避ける理由は、「二重の苦しみ」という意味があるから。
ただ、29日は「フク(福)」と考えることができるので良い日と考える地域も存在しています。
忙しくなる年末ですが縁起の良い花を用意して、清々しい気持ちで新年を迎えましょう。