ハイドロカルチャー栽培をはじめよう! 使い方や注意点など6つのコツ

近年普及してきたハイドロボールによる室内での水耕栽培。


園芸店やホームセンターなどで見かけるものの、まだチャレンジに至っていない方も多いのではないでしょうか。


そこで今回は、ハイドロボールを使ったハイドロカルチャーの注意点やメリット、デメリットなど6つのポイントにわけてご紹介しましょう。

●ハイドロカルチャーは土を使わない栽培方法

ハイドロカルチャーは、ハイドロ(水)+カルチャー(栽培)が組み合わさってできた和製英語。


土を使用しないかわりに、「ハイドロボール」と呼ばれる粘土を焼いたボール状の石を使います。


ハイドロボールにある多くの小さな穴は、水や空気を蓄えたり、植物の根を寒さから守ったりする役割を果たすため、土栽培と同じように植物が育てられます。

●ハイドロカルチャーのメリット

ハイドロカルチャーで植物を育てるメリットを見ていきましょう。

・持ち運びが便利

ハイドロボールの重量は土に比べて約3分の1なので、大きな鉢でも持ち運びに苦労することはありません。


部屋の模様替えにともなう鉢の移動、植え替えなども楽になるでしょう。

・清潔を保てる

「土の独特のニオイが苦手」という方もいらっしゃるかと思います。


ハイドロボールはニオイを発生させないので、無臭で室内栽培をしたい人におすすめです。


食卓の上に植物を飾りたいという人も、抵抗なく置けるでしょう。


また、ハイドロボールは製造の際に粘土を高温(約1200度)で焼いて作るので、十分に殺菌されて出来上がります。


よって土で植物を育てるよりは、はるかに虫の発生を抑えることが可能です。

・繰り返し使える

ハイドロボールは劣化しにくいため、水で洗浄すれば繰り返し使えます。


土栽培では植え替えのときに新しい土を用意して、古い土を処分しなければなりませんが、ハイドロカルチャーではこれらの手間が省けます。

・使える容器が増える

土で植物を育てる場合、基本的には鉢穴のある容器と受け皿が必要です。


しかしハイドロカルチャーなら、受け皿を用意する必要がないので、ガラス容器などのインテリア性の高い鉢の利用ができます。


またガラス容器を利用すれば、水の残量が目に見えるので管理が楽になるメリットも生まれます。

●ハイドロカルチャーのデメリット

ハイドロカルチャー栽培で失敗しないためにも、デメリットもしっかり把握しておきましょう。

・土に比べて植物の成長が穏やか

ハイドロカルチャーでは土栽培にくらべ、植物の成長が緩やかになります。


植物をコンパクトに育てたい人には向いていますが、大きく育つ姿を楽しみたいなら土栽培が向いているでしょう。

・根腐れを起こす可能性がある

ハイドロカルチャーは水を与えすぎると、根が呼吸できなくなってしまうので、根腐れを起こすことがあります。


根腐れをおこした場合は、都度植物を取り出して傷んでいる部分をカットしてあげましょう。


あらかじめ根腐れ防止剤を入れておくと有効的です。

●ハイドロカルチャーの日常管理ポイント

「ハイドロカルチャーの水やりや肥料のタイミングは?」と疑問に思いますよね。


外から水の残量が見えるガラス容器などの場合、完全に水が無くなって約3日後に容器の約5分の1の水を与えましょう。


外から水の様子が見えない容器を利用しているなら、水位計の利用がおすすめです。


肥料は植物の成長期にあわせて、ハイドロカルチャー用の液体肥料を与えましょう。


液体肥料の量を間違えると、株の枯死につながりますので、十分な注意が必要です。


加えて基本的な置き場所は、風通しがよく日光が当たる場所がベスト。


直射日光は植物への負担が大きくなる、ハイドロボールに藻や苔が生える、水温が上がり根に負担がかかるなどのデメリットが発生するので避けましょう。

●ハイドロカルチャーに適した植物

直射日光に適さないハイドロカルチャー。


ハイドロカルチャーに適した植物は、程よい日光量で育つ観葉植物や多肉植物です。


またハイドロボールは一つひとつの粒が大きいので、転倒防止のためにも幹が太くしっかりとしている観葉植物がよいでしょう。


具体的には、サボテン・ガジュマル・パキラ・テーブルヤシ・サンスベリアなどです。

●ハイドロカルチャー栽培を始める手順

ハイドロカルチャーを始めるにあたって、最低限必要なのは以下の4つです。

・植物
・底に穴の空いていない容器
・ハイドロボール
・根腐れ防止剤


土で育てていた植物をハイドロカルチャーに移行する場合、土から取り出した植物の根をしっかりと洗い流します。


またその際に、傷んだいる根や古い根はカットして取り除きましょう。


植え付けて順は次の通りです。


1 容器の底に根腐れ防止剤を敷く
2 植物の高さを考えながら、ハイドロボールを少しずつ入れる
3 植物をハイドロボールで固定し表面を整える
4 容器の5分の1位の水を与えて日陰に置く

●さいごに

ハイドロカルチャーに必要とされるハイドロボールや容器などは、すべて百均やホームセンターなどで手軽に購入できるものばかりです。


観葉植物や多肉植物を水耕栽培するなら、早速ハイドロカルチャーに挑戦してみませんか。

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ヒヤシンスの育て方は?水耕栽培や管理方法など6つのポイントを紹介

強い香りと豪華な花姿で人気のヒヤシンス。


水耕栽培の育て方や球根の植え付け方、掘り上げ方などがわからずに戸惑ってしまう人も多いはずです。


そこで、ヒヤシンスの育て方についてポイントごとに解説します。


翌年、再来年と、ヒヤシンスの花を長く楽しむ育て方コツをぜひ参考にしてください。

1.ヒヤシンスとは?

はじめに、ヒヤシンスとはどのような花なのか、どんな種類があるのかを見ていきましょう。

1-1.ヒヤシンスの基本情報

ヒヤシンスは秋に植えて春に花を咲かせる秋植え球根の仲間です。


球根植物の中でも人気の高い草花として注目を集めています。


豪華絢爛な花姿が魅力ですが、爽やかで甘く強い香りもまた印象的です。


花色は紫、青、黄色、ピンク、赤、白など。3月〜4月ごろが見頃で、いくつもの小さな花が花茎に連なり、見応えのある花を咲かせます。


また、ヒヤシンスの性質は耐寒性が強いことから、冬は戸外でも問題なく育ちます。


ただし、夏は休眠期に入るため地上部は全て枯れ落ちてなくなります。

1-2.ヒヤシンスの種類

ヒヤシンスの種類はダッチ系ヒヤシンス、ローマン系ヒヤシンスの2種類に分けられます。


ダッチ系ヒヤシンスが普段からよく見る種類で、豪華な花姿と強い香りが魅力。


一方で、ローマン系ヒヤシンスは少し花数が減りはするものの、ひとつの球根から複数の花茎が出ることから、素朴な美しさが感じられます。

2.ヒヤシンスの育て方!6つのポイントを紹介

ここからはヒヤシンスの育て方を6つのポイントごとに紹介します。


水耕栽培での育て方や、地植えや鉢植えといった育て方の注意点なども知っていきましょう。

2-1.水耕栽培での育て方

水耕栽培でヒヤシンスを育てる方は、10月〜11月の時期から始めるのがベストです。


はじめに、冷蔵庫で約1ヶ月間冷やした球根を球根用のガラス容器に入れ、球根の下部が少し触る程度に水を入れます。


この時、水の量が多すぎると球根が腐ってしまうリスクがあるので、水の量には注意してください。


根が出始めたあとは、根が浸ってさえすれば問題ないので、水の量は少しずつ水位を下げていきましょう。


その後は水の清潔さを保つため、1週間に1〜3回程度入れ替えることをおすすめします。

2-2.日当たりと置き場所

ヒヤシンスは日光を好みます。


日陰でも育てることは可能ですが、花数が少なかったり花が咲かなかったりする可能性が出てくるため、水耕栽培のほか、鉢植えと地植えもなるべく日当たりのいい場所で育てることが大切です。

2-3.花芽をつけるために欠かせないポイント

水耕栽培の育て方で「冷蔵庫で冷やした球根」と紹介しましたが、ヒヤシンスは寒さに当たることで花芽をつける球根植物です。


地植えなら冬の寒さで自然と花芽ができますが、鉢植えを室内に入れたり、水耕栽培で冷蔵庫にいれるのを忘れてしまったりといった方は、花茎がなかなか伸びず、うまく育っていきません。


ヒヤシンスは耐寒性があり、寒さにも十分耐えられるので、積極的に寒さに当てていきましょう。

2-4.鉢植えと地植えの植え方

ヒヤシンスの植え方は鉢植えと地植えで少し異なりますが、どちらも植え付け時期は10月〜11月の時期が適期です。


鉢植えで育てる場合は、浅植えがポイント。


手順は鉢底に鉢底石を敷き入れてから培養土を入れます。


球根を植える深さは、球根1個分の深さを目安にして、土をかぶせましょう。


地植えは球根2個分の深さを目安に植え付けます。


植え付ける前に腐葉土をすき込んだり、水はけが悪ければ赤玉土などを混ぜ込んだりして土壌改良をしておきましょう。

2-5.翌年に向けての準備

ヒヤシンスは植えっぱなしでも翌年に花をさかせてくれますが、何も手をかけずにいると、年々と花数が減っていきます。


毎年綺麗な花を咲かせるためには、花が咲いた後に球根へ養分を蓄えさせることが重要です。


ヒヤシンスの花が咲き終わったら翌年の開花へ向けて、葉を残したまま根元までハサミでカットします。


水で薄めた液体肥料を与え、しっかりと日光に当てましょう。


これでヒヤシンスの球根が光合成を行い、翌年の花を咲かせるための養分をしっかりと蓄えてくれます。

2-6.球根の掘り上げ方

5月〜6月ごろにはヒヤシンスが茶色く枯れていきます。


梅雨が始まる前にヒヤシンスの球根を掘り上げて冷暗所で保存すれば、球根が病害虫の被害にあったり湿気で腐ったりする心配がありません。


確実に夏越しをさせるなら、球根を掘り上げて保存することをおすすめします。


掘り上げ方の手順は、球根を移植ゴテなどで掘り上げたあと、直射日光が当たらない風通しのいい場所で球根を乾燥させます。


しっかりと乾燥したら余計な葉を取り除き、冷暗所で保存しましょう。

3.まとめ

ヒヤシンスの育て方について紹介しました。


香りがよく花姿も見事なヒヤシンスは春の寄せ植えや鉢植え、花壇などで存在感を発揮します。


ヒヤシンスの育て方をぜひ参考にし、ビオラやパンジー、チューリップなどと組み合わせて、春のガーデニングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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芽出し球根って?簡単に花を咲かせる6つの知識

球根植物のチューリップやムスカリ、アネモネなど、春に咲く可愛い花が楽しみですよね。


けれども、球根植物は「球根の植えつけを忘れてしまった」や「球根から育てるのは難しい」といった悩みを抱えている方も多いはず。


そんな方におすすめなのが「芽出し球根」です。


こちらの記事では芽出し球根について、さまざまな情報をご紹介していきます。

1.芽出し球根の基本情報

芽出し球根とは、すでに芽や根が出ている状態の球根のことを言います。


本来、球根植物は冬の寒さに一定期間当たったあと、春を感じることで生長を始めます。


そのため、10月〜11月ごろには球根を植えておくのが理想です。


しかし、植え付けるのが遅くなると、寒さに当たる期間が短くなります。


この場合、球根植物の開花が遅くなったり、貧弱になったりと、いくつかの問題を引き起こしてしまうリスクがあるのです。


その点、芽出し球根は人工的に低温処理が施されているため、植えるのが遅くなっても問題なく生長します。


店頭では1月の中旬ごろから並び始めるので、芽出し球根が気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

2.芽出し球根のメリット

・低温処理の必要がない
・簡単に育てられる
・開花時期が早くなる
・花が長期間咲く


球根植物は冷蔵庫で1ヶ月以上冷やしたり、水に濡らして給水処理をさせたりと、綺麗な花を咲かせるには手間がかかります。


けれども、芽出し球根は球根から育てる必要がないので、面倒な低温処理や給水処理をしなくても、そのまま植えられるので簡単です。


また、芽出し球根は早く花が咲くメリットも。


寒い時期に咲いた花は花持ちがいいため、長く観賞できます。手間をかけて育てた花が長期間楽しめるなんて、うれしいですよね。

3.芽出し球根の種類

・チューリップ
・ムスカリ
・スイセン
・ヒヤシンス
・クロッカス
・フリージア
・アネモネ
・シラー など


今はさまざまな種類の芽出し球根が販売されているので、自分好みの花が選べます。


チューリップやムスカリは、他の草花と組み合わせて寄せ植えをするのもいいですね。


芽出し球根の花が咲くまでの間、寂しげな印象をカバーしてくれ、開花期にはより華やかな寄せ植えが期待できます。


ヒヤシンスやスイセンは、水耕栽培で室内を飾れば、花だけでなく香りも楽しめます。


もちろん、鉢植えを室内で栽培するのもOKですよ。


このように、芽出し球根は楽しみ方もいろいろ。ぜひたくさんの種類を育てて、花を咲かせてみましょう。

4.芽出し球根の植え付け方法

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@verdure_kiyomi_hirano 先生、1月のお花教室の作品、 “芽生え” 芽出し球根のアレンジ🌟 長く楽しむ秘訣を教えていただき実践していたので、ヒヤシンスは今が満開状態です😆 ホワイトのムスカリは、後からお花屋さんで購入した子を合わせてみた♫ 球根や苔の扱いが、とても勉強になりました!! 別作品もあるので、後日アップしま〜す。 #verdure #エルスール #お花屋さん #ヒヤシンス #ムスカリ #芽出し球根 #球根花 #球根 #球根好き #花のある暮らし #花のある生活 #flowerphotography #flowerlovers #dailyflower #flowerlife #floweroflife #floweroftheday #flower_daily #flowerarrangement #flowerstagram

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芽出し球根を植え付けるときは、根をいじらないことがポイントです。


球根は根を触られるのを嫌がるので、切ったり傷つけたりすることのないよう、大切に扱いましょう。


鉢植えにする場合は、少し大きめのサイズの鉢を用意します。


鉢底石を敷き入れたあと、培養土も入れて、根鉢の高さを調節しましょう。


ウォータースペースがあると水やりの際に土が流出しづらくなるので、指の第一関節くらいを目安にスペースを作り、芽出し球根を植えつけます。

5.芽出し球根の育て方

芽出し球根は日光が当たる場所で育てましょう。


種類によっては耐寒性が弱いものもあるので、霜や寒風に当たらないように注意して育ててください。


マルチングも効果的です。


冬場は水が乾きにくいので、水やりの頻度は控えめにします。


加湿気味になると、球根が腐ってしまうこともあるので注意しましょう。冬の水やりのタイミングは、土の表面が乾いてから2〜3日後に与えるのが基本ですが、環境条件によっても異なるので、あくまでも目安に。


芽出し球根の様子を見ながら、最適な水やり方法を探っていきましょう。

6.芽出し球根の水耕栽培

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. 芽出し球根アレンジ . こんにちは😃 . 今日はポカポカ暖かくなりました。 . この季節は ヒヤシンスやムスカリ、チューリップなど 芽出しの球根がたくさん入荷しています! . 鉢以外で室内で楽しめる 芽出し球根アレンジ。 . 水洗いして土を落とし 器に水を入れて その中に置くだけです。 . 球根が水に沈まないように 水量に注意してくださいね。 . ヒヤシンスは香りが良いので トイレがおススメです✨ 涼しい所では花が長持ちしますよ。 . #芽出し球根 #水栽培 #球根アレンジ #ヒヤシンス #ムスカリ #さにべる #園芸店 #吉見町 #花のある暮らし #冬のアレンジ

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水耕栽培をする場合は、芽出し球根をポットから優しく引き抜き、水を張ったバケツの中で土を落とします。


このときも、なるべく根を傷つけたり切ったりしないように、気をつけてくださいね。


容器はガラス瓶やマグカップなど、好きなもので構いません。高さを調節したい場合は、水苔を敷き詰めるといいでしょう。


綺麗に洗った芽出し球根を、容器の中に入れて、水を張ります。


根の全てを水につけてしまうと呼吸ができなくなるので、根が8割程度かぶるくらいの水を張りましょう。


室内の窓際なら、日光がしっかり当たるので、生長が早くなります。


気温が低い置き場所なら花が長持ちするので、置き場所を変えて工夫するといいかもしれませんね。


水耕栽培の日常の管理ポイントは、水をこまめに取り替えて、清潔に保つこと。


容器に汚れが目立ってきたら、芽出し球根を取り出し、綺麗に掃除をしましょう。


熱湯消毒やアルコールで除菌するのも効果的です。


また、水耕栽培は基本的に1回限りです。翌年は育てられないことを前提に、水耕栽培を楽しんでくださいね。

まとめ

今回は芽出し球根についてお伝えしました。


芽出し球根はガーデニング初心者でも、簡単に育てられる植物です。


鉢植えや寄せ植え、水耕栽培で生長過程を眺めながら、花が咲くのを楽しみに待ってみてはいかがでしょうか?

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