段々と気温が下がり、寒い季節がやってきましたね。
夏に咲く花や落葉樹などの木々は、冬にかけて休眠期に入ります。
お庭の景観が少し寂しくなる季節ですが、暖かい季節に向けて寒い時期にもお手入れが必要です。
今回は、冬に済ませておくべき庭のお手入れ5つをご紹介します。
落ち葉掃除
秋になると自分の家の木以外にも、
近所の家にある木や街路樹から舞い込む落ち葉の多さに悩む方も多いのではないでしょうか。
落ち葉が発酵することで質の良い腐葉土ができるから、落ちた葉はそのままにしておいても良いのでは?との考えもありますが、
ガーデニングを楽しむお庭の場合、落ち葉掃除は必須です。
発酵した落ち葉が1㎝分の腐葉土を作り出すのに必要な時間は約100年。
庭に落ちた葉をそのままにしておいても、すぐに発酵することは残念ながらありません。
また、濡れたままの落ち葉を放置しておくことで、葉が腐ってしまうことも。
他にも落ち葉を掃除しないことで地面に日光が当たらず、
下にある草や花などの生長に影響が出る、害虫が越冬しやすい場所になるなどの可能性が出てきます。
乾燥した落ち葉掃除には竹箒が一番便利です。
雨などで濡れた落ち葉には、竹箒とちりとりを使うと葉を地面から剥がしやすくなりますよ。
特に砂利などの上に落ちた落ち葉には、吹き飛ばしながら吸い込むブロワバキュームがとても便利。
ネットや店舗などで販売されていますので、楽に掃除を済ませたい場合は購入するとよいでしょう。
https://www.instagram.com/p/Bp6vbvLFevS/
冬剪定
https://www.instagram.com/p/BeAbLmfng9j/
冬の剪定が必要な樹木には、サルスベリ、キンモクセイ、モミジなどがあります。
常緑広葉樹や落葉樹は冬になると休眠期に入ります。
休眠期に剪定をする理由は、植物にかかる負担が少なくて済むから。
剪定をして風通しを良くすることで病害虫の予防、樹木の形が美しくなる、
余分な枝を切ることで必要な場所に栄養が行き渡り生長につながる、などのメリットがあります。
木の種類によっては、しっかり剪定して良いものと、控え目に剪定をするべきものに分かれますので、
事前にしっかりと下調べをしてから剪定作業に入りましょう。
ガーデニング初心者なら「どの枝を切ればいいの?」という疑問が湧いてくるかもしれませんね。
そんな時は、不要な枝を中心に切り落としていくとよいでしょう。
剪定が必要になる枝には種類があります。
花芽の付きづらい「徒長枝」、上に向かって伸びる「立ち枝」、逆の方向に向かって延びる「下がり枝」などは、
樹木の景観をみだし不要な栄養を吸収しますので、冬の間に剪定してしましましょう。
樹木の高さがある場合や、剪定量が多い場合はプロにお任せするとよいでしょう。
冬囲い
https://www.instagram.com/p/Bp3lvawlRYq/
冬囲いは雪が降るような寒い地域で見られ、冬の風物詩とも言えます。
庭木に冬囲いをする理由には、低い気温や寒風から植物を守る防寒対策、積もる雪の重みによる枝折れの防止などがあげられます。
ツツジなどの枝が細くて柔らかい植物には、全体に藁を巻き付け縄でしばる「縄巻き」が適しています。
また、木の背丈に関わらず3本以上の丸い竹を円錐状にして植物を囲み、縄で固定する「竹囲い」もよく見られる冬囲いの手法です。
他にも、低木の上に竹を格子状に組み張り巡らせる「竹棚」や、すのこ板を切り妻屋根に仕立てあげた「板囲い」などがあります。
秋口からホームセンターなどで、各種冬囲いに必要な材料の販売が始まりますので、必要であれば実際見てみるとよいでしょう。
春に向けての土づくり
秋に収穫が終わった家庭菜園に使った土をそのままにしていませんか?
限られたスペースで多くの野菜を育てた場合は、土がかなり消耗していると考えられます。
可能であれば、冬の間に土づくりをしておいて、来年の春に向けてたくさんの栄養を含んだ土を用意しておきましょう。
冬になったら野菜を植えた土を鍬などで良く土を耕しましょう。
耕した土の凹凸は平にせずにそのままにしておきます。
冬の寒さや風にさらす「寒ざらし」をして土を風化させることで、害虫の卵や幼虫の退治につながります。
「寒ざらし」を月に1回のスペースで行い、2月下旬頃になったら苦土石灰または石灰、堆肥を土に施しましょう。
https://www.instagram.com/p/BnKYdMZF_pK/
寒肥
https://www.instagram.com/p/Be1lBj9lTKT/
「かんごえ」と読みます。
冬の間(12~2月)に庭木や植物に与える肥料を指し、一般的には油かすや堆肥などの有機質肥料を施します。
寒肥を与えることで、暖かくなってからの生長を促し、綺麗で元気な花を咲かせることにつながります。
寒肥の特徴はゆっくりと効き目がでること。そのため速効性はありません。
樹木の大きさによって異なりますが、
幹から少し離れた場所(幹の太さ×3~5倍の位置)に20~30㎝の穴を掘り、肥料を入れるのが一般的な方法です。
この時、木の根や幹を傷つけないように注意しましょう。
また、スペースに余裕がある場合は、穴の場所は毎年変えるとよいでしょう。
忙しいガーデニングの時期が過ぎて一息つきたいところですが、冬の時期にもした方が良いお庭の手入れは沢山あります。
春になってまたガーデニングを楽しみたいなら、ちょっと寒さは我慢してお庭に愛情を注ぎましょう。
植物の種類によって剪定や冬囲いの方法は異なりますので、今一度下調べをしてから行うようにしてくださいね。