栄養満点! 食べられる雑草「スベリヒユ」の育て方7ポイント

スベリヒユという雑草をご存知でしょうか?


スベリヒユは黄色い花を咲かせ、肉厚な茎と葉を持つ日本中に生息している一年草植物です。


地面を這うように成長し繁殖力が高いため、その多くは雑草として駆除されますが、実は栄養価の高い食べることができる雑草です。


そこで今回はスベリヒユの特徴や育て方を7ポイントに絞ってご紹介します。

●ボーチュラカとの違い

スベリヒユによく似た品種に「ポーチュラカ」という植物があります。


ポーチュラカはスベリヒユの子孫といわれ、「ハナスベリヒユ」という別名があります。


黄色の花を咲かせるスベリヒユに対し、ポーチュラカは赤・白・オレンジ・ピンク・複色と花色が豊富。


種から育てるのが難しいため、挿し木で増やしたものが市場に出回っています。


ポーチュラカは多肉な葉や茎の見た目がよく似ているため、花を咲かせない限りスベリヒユと勘違いされがち。


両者を見分けるポイントは、ポーチュラカは花期が長い点、スベリヒユの黄色い花は天気の良い午前中にしか咲かない点とされています。

●スベリヒユの好む環境と発芽まで

スベリヒユは日光の当たる場所を好む植物です。


適する土壌酸度は6.0~6.5pHですが、強靭な繁殖力を持ちやせ地でも増えるたくましさがあるので、それほど土質を気にする必要はないでしょう。


発芽適温は15~22度。


種を持っているなら20度以上の温かい季節になってから植えましょう。


スベリヒユは挿し木でも十分に成長します。


挿し木をするときはスベリヒユの先端を5~15センチほど確保し、そのまま土に植えます。


地面を這うように横に広がる特徴があるので、株間を20センチほど確保してください。


発芽やある程度成長するまでは、土が乾燥しないように水やりを欠かさないのがポイントです。

●スベリヒユの日常管理

発芽後のスベリヒユの管理ポイントは次のとおりです。


・プランターや鉢での栽培

土の表面が完全に乾燥したのを確認してから十分な水を与えましょう。

花後には液体肥料を1ヶ月に1回程度与えます。


・地植えの場合

特に水や肥料を与える必要はありません。


プランターにしろ、地植えにしろ、スベリヒユは過度にお世話をする必要は全くありません。


また病害虫にかかる心配もないので、大きく成長するまでほぼ手間をかけることなく栽培できますよ。

●スベリヒユの花

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スベリヒユ咲く #スベリヒユ

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スベリヒユの黄色い花を見られるのは、およそ7月から9月です。


ポーチュラカの花とは違い、花が開くの時間帯は日光が当たる午前中。


そのため天気の悪い日などは花を咲かせることはありません。


花の中央部にある果実が熟すと、中から黒い種が採取できますので、翌年に種から育てる場合は確保しておくとよいでしょう。

●スベリヒユの収穫

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【やっと見つけたスベリヒユ】 オメガ3が豊富に含まれていたり、エキスに美肌効果があると知って以来探していたスベリヒユちゃん。 うちの畑にはイヌビユばかりで、生えてこないなと思ったら、隅っこにワサワサ生えてくれていました! 嬉しーい❤︎ さっそくイヌビユと一緒に湯がいて、ナムルにして食べたら滑りがあって食べやすかったです。 酸味が強いので、好みは別れそうかな。 シュウ酸も沢山含まれていて、食べすぎると尿路結石になりやすいのですが、カルシウムと共に摂ると防げるそう。 鰹節を沢山かけて食べようと思います。 あとは気になるスベリヒユエキス。 ちょっと色々調べて試してみたいと思います。 干して抽出すべきか、そのままがいいのか。。。 実験心がくすぐられます。 あれこれ、うきうきと摘んでいる私の近くでは、子供達がトンボとバッタとり。 田んぼの稲穂も色づいて首を垂れて、すっかり秋の景色となりました。 (息子だけタンクトップ少年ですけど(汗))

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収穫適期は種を植えてから長くとも約1ヶ月半後。


栽培の手間がかからないことに加え、植え付けから短期間で収穫できるのもスベリヒユの魅力です。


何度も収穫するなら、根から取らずに茎の途中でカットしておきましょう。


スベリヒユは根を残すことによって、カットした場所から再び成長を続けます。


また、花の咲いたスベリヒユはかたくなりがちですので、花が咲く前のものを収穫すれば柔らかな食感を楽しめます。

●スベリヒユの調理

食用でスベリヒユを活用するなら、汚れを水で落とした後、熱湯でさっと茹でてからの調理がおすすめです。


スベリヒユの茎の部分は酸味が多く、生で食べられないこともありませんが、熱を通した方が美味しくいただけるでしょう。


なお茹で時間が長くなると、スベリヒユがドロドロになるので注意が必要です。


茎の下の部分はかたくなりがちですので、様子を見ながら茹で時間を調節してください。


茹でた後のスベリヒユは、サラダ・炒めもの・味噌和え・ポン酢和えなどさまざまな調理で活用できます。


お気に入りの一品を見つけてみましょう。

●スベリヒユが増えすぎてしまったら

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父からもらった鎌と草削り。 ネーム入りで、フックまでつけてくれてありました😂 #几帳面 茶園で草取りに夢中になっていると時々鎌をなくします。 ひょいっと手を離した隙に、茶園の中にズボッと入って見失うと、茶の木と同化してなかなか見つからないそうです。 なので、ベルトなどに装着して使います😊 The sickle and grass shaving that my father gave me. It had a name and even a hook. This will cut the grass and cut the grass. It seems that he often loses his sickle when he is absorbed in weeding at the tea garden. When I let go of my hand, I slipped into the tea plantation and lost sight of it, and it was assimilated with the tea tree and I couldn’t find it easily. So I attach it to a belt etc. and use a sickle 😊 #草取り #笹 #grass #鎌 #かま #茶農家 #草削り #農家 #茶園 #茶の木 #tea #cha #japanesetea #greentea #teagarden #teatime #茶畑 #道具 #仕事 #畑

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食用のスベリヒユを地植えで育てた場合、その生命力の強さから増えすぎて困ってしまう場合があるでしょう。


除草剤で駆除も可能ですが、食用であれば薬を使いたくないという人も多いかと思います。


スベリヒユは日光が当たらないと成長できない植物なので、狭い範囲であれば手作業で引き抜きましょう。


また広範囲であれば土ごと掘り返す草削りで対処しましょう。


草削りとは土を掘って雑草を根から除去する方法。


市場では草削り用のいろいろなグッズが売られています。


柄の長いタイプや軽量タイプ、帆掛型や櫛形、三角鎌などがあります。


自分にあった道具を活用しながらスベリヒユの栽培量を調節してみてください。

さいごに

今回は食用にするスベリヒユの育て方ポイントについてご紹介しました。


道端に生えているスベリヒユももちろん食べられますが、場所によっては排気ガスやホコリが多いなど、不衛生な場所に生息しているもの存在します。


スベリヒユを食用にするなら、衛生面に気をつけて収穫してくださいね。

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雑草や空きスペース対策! 育てやすいグランドカバー5選

「庭の土が見えている場所を草花で埋めたい」
「空きスペースに何を植えてよいのかわからない」
「手間のかからないグランドカバーが欲しい」



園路や花壇、コンクリート目地など、空いているスペースを持て余していませんか?


そんなときは短期間で地表に広がるグランドカバーがおすすめです。


今回は雑草対策としても役立ち、生命力が強く育てやすいおすすめのグランドカバー5つをご紹介します。

レインボーファン

イワヒバ科イワヒバ属の常緑多年草「レインボーファン」はグランドカバーだけでなく、観葉植物やテラリウムでも使われるシダ植物。


地を這いつつ側枝を分枝しながら広がって生長するのが特徴です。


夏場の直射日光に弱いため「明るい日陰」に植えるのがおすすめ。


その名の通り7色に見えると言われる葉色は、日の光量によって変化すると言われています。


レインボーファンは湿地を好み乾燥を嫌うので、管理するうえでは土の乾燥に気をつけることが大切。


根腐れや葉が枯れてしまわないように水はけのよい土を選び、適宜水やりが必要です。


大きく生長すると高さ30センチほどになるため、こんもりとした草地が欲しい場合に使うとよいでしょう。

ポリゴナム

乾燥や暑さに強いグランドカバーをお探しなら「ポリゴナム」がおすすめです。


特徴は春から秋にかけて約1センチのピンクの花どんどん咲かせ、秋になると葉が紅葉すること。


病害虫の心配もなく、よほど乾燥しない限りは降雨のみで育ちます。


肥料を与えすぎると花が咲かなくなるので追肥は不要ですが、元肥として緩効性化成肥料を施しておきましょう。


繁殖力が旺盛なため放置しておくと他の植物のスペースまで侵入ことも。そのような場合は適宜切り戻しをして形を整えましょう。


生長スピードが遅め、あまり繁殖力を望まないのであれば葉に班が入っているポリゴナムを選びましょう。


葉の色が白・ピンク・緑と多様で秋になると紅葉するので花と一緒に葉の色の変化も楽しめます。

イワダレソウ

踏みつけに強く、雑草対策として最適な「イワダレソウ」は芝生の代わりとしても植えられる多年植物。


耐暑性、耐寒性、耐陰性に優れているためガーデニング初心者でも育てやすいのが特徴です。


イワダレソウは根を地中最大60センチほどまで伸ばし、茎が地を這うようにして生長、初夏から秋にかけて白やピンクの花を咲かせます。


雑草が生える間もなく伸びていくので雑草対策にもなり、加えて害虫が寄ってこないコンパニオンプランツとしての役割も果たします。


基本的な水やりは降雨のみで十分なうえ、特に肥料を与える必要もありません。


繁殖力が旺盛なため芝生代わりに植えるのは問題ありませんが、他の植物が近いと場所を駆逐してしまう可能性があります。


植える前には周りへの影響をよく考えてから場所選びをしましょう。

グレゴマ

別名グランドアイビーの名を持つ「グレゴマ」は、春に咲く小さな紫色の花と白の班が入った葉が特徴のシダ科の植物。


南西アジアやヨーロッパが原産国ですが、日本国内でも自生している様子が見られます。


グランドカバーとして庭植えするなら、直射日光の当たらない「日なた・半日陰」を選びましょう。


降雨のみで育ちますが乾燥を嫌うため、乾燥する季節には水やりが必要です。


土質は選ばす、肥料やりの必要がないので手間をかけず、楽に育てられます。グレゴマは放置しておいてもどんどん生長を続けますが、必要以上に増えてしまった場合はツルをカットして量を減らす必要があります。


他の場所にも植えたいなら、株分けや挿し木で簡単に増やせるので、チャレンジしてみましょう。

メキシコマンネングサ

草丈10~20センチほど伸びる「メキシコマンネングサ」は春から初夏にかけて黄色い花を咲かせる多肉植物。


鮮やかな花色に加え、明るい緑の葉色と秋の紅葉で庭に彩りを添えてくれます。


半日陰な場所でも十分育ちますが、日光の当たりが悪いと花つきが悪くなるので、日中数時間程度は日が当たる場所に植えるとよいでしょう。


屋上緑化にも活用されているメキシコマンネングサは、夏の強い直射日光が当たっても葉焼けなどの心配は全く必要ありません。


水やりは降雨のみ、多少栄養のない土質でも育つほど強い植物なので、肥料やりもほぼ必要ありません。


グランドカバーとしての栽培管理は、定期的に茎の間引きと花後の処理。


生長するにしたがって広がり密集していくので、蒸れや防ぎ風通しをよくするためにも茎の間引きは欠かさずおこないましょう。


今回ご紹介したおすすめグランドカバーはどれも生命力が強く、育てるうえでは手間がかからないのが特徴です。


そのため、繁殖力が旺盛で他の植物に悪影響を及ぼしてしまうものも含まれています。


グランドカバーを植えるときは他の植物とのスペース配分、周りの石材や木材などとの配色や雰囲気の兼ね合いを考えて選びましょう。


グランドカバーは土が見えているスペースや石やコンクリートに囲まれた無機質な雰囲気を和らげる役目も持っています。


さっそくお気に入りのグランドカバーを見つけて、素敵な庭造りを楽しんでください。

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ガーデニングの厄介者!? よく見かける雑草5選を詳しく解説

普段おこなう庭のお手入れの一つに「雑草の除去」があります。
「よく見かける雑草なのに名前や特徴をよく知らない」なんてことはありませんか。
雑草といっても、綺麗な花を咲かせたり、食用に活用できたりするものなど種類は多く、興味深いものです。

今回は、普段目にする機会の多い雑草を5選に絞って、その特徴や対処方法などをご紹介しましょう。

ヒメジョオン

「ヒメジョオン」はキク科カシヨモギ属の一年草植物。
土質を選ばず、あまり日光の当たらない場所でも育つので、庭はもちろん、山・河川敷・街中など、どんな場所でも生きる強い生命力を持っています。

ヒメジョオンは種子についている白い冠毛で、人・風・雨などを利用しながら広範囲にわたって繁殖が可能。
花姿の特徴はロゼット型の葉・背丈程まで伸びる茎・白または淡赤色の頭状花です。
開花時期は6月くらいから夏が一般的ですが、場所によっては10月くらいまで咲くものもあります。

除去のタイミングは、枯れて越冬する前の時期または開花期直前まで。
基本的には手や鍬を使って除去作業をしますが、春先に生長しだす頃になると力を入れないと抜けなくなるので注意が必要です。
土壌を傷つけても構わない場合は、根からの除去がおすすめです。

群衆して花を咲かせる姿はとても可愛らしいので鑑賞を楽しみたいところですが、強靱な繁殖力を持ち合わせている点はおぼえておきましょう。

セイタカアワダチソウ

セイタカアワダチソウの特徴は花期が10~11月と遅い時期であること。
北アメリカを原産とするキク科の植物で、150~300㎝にも生長して黄色い花を咲かせる強害雑草としても有名です。

多年草植物のセイタカアワダチソウは寒い時期がきても枯れず、地下茎と種の2つの方法で繁殖をするため、ほとんどの場合は1つの場所に大群をなして生息しています。
秋に黄色い花を一面に咲かせる姿は圧巻ものですが、他の植物に悪影響を及ぼす可能性も。

セイタカアワダチソウの根から出る阻害分泌物(アレロパシー)は、周りにある植物の種の発芽を抑制することで知られています。
そのため、ガーデニングをする上では除去が必須
手で取り除こうとすると根が残る可能性が高く、あまり効果的ではありません。できれば適切な除草剤を使用して根を根絶させるの一番よいでしょう。

エノコログサ

「ネコジャラシ」の別名を持つエノコログサはその昔、形が犬の尻尾に似ているので「犬っころ草」と言われていました。

日光がよく当たる場所を好み、夏になると出てくる緑色をした穂が特徴的な雑草です。
食用としては活用されていませんが、イネ科の植物なので脱穀すれば食べられないわけではありません。

エノコログサは秋になると種子ができるので、発見次第なるべく早めに抜いたり、除草剤などで駆除したりしましょう。
放置しておくと他の植物と交雑しやすいため、穂の色や毛の太さの異なる色々なエノコログサの仲間を見ることができます。

しかしセイタカアワダチソウと同様にアレロパシー物質を放出したり、アレルギーのある人が花粉症を起こしたりすることもあるので、できる限り早めに駆除することをおすすめします。

オオバコ

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ひんやりとした朝散歩🐶🐾 2019.6.17(月)☁️ . . 昨日は大荒れでした! 散歩道でも、畑の柵やトウモロコシが倒れたり、咲き始めたユリが根こそぎ倒れていました💨 柿の枝が折れているのもありました。 我が家のカボチャも引っこ抜けていたようです😥 . . 皆さんの投稿は拝見できるのですが、相変わらずイイねができないままです!😓 . . #朝散歩🐶🐾 #オオバコ #アゼムシロ 以前より5倍くらいに広がっていました! #雲の切れ間の青空 #いつもの風景2019_h #カラスの巣 昨日の暴風で、破壊されたのか、騒がしかったです!🐦

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オオバコと言えば、昔の遊び「オオバコ相撲」をご存じの方もいらっしゃるでしょうか。
オオバコ相撲とは、オオバコの茎や強い葉脈を引き抜いてお互い絡ませ合って、引っ張りながら強さを争う遊びです。

このように、オオバコは強靱な作りが特徴なので踏みつけに強く、人が良く歩く場所を好んで多く生息しています。
よって、地盤が軟らかな土壌や日光が当たりづらい場所ではあまり見かけることはありません。背丈は大きくとも20㎝位。

オオバコは、春から秋にかけて穂に小さな花を咲かせます。
葉は地面を這うように生えており、根と茎の再生力が強いので、手作業だけでの除去は困難です。

また、効果の弱い除草剤では太刀打ちできないことも。
除草剤を購入する時は、強い効き目が期待できるものを選ぶとよいでしょう。

スギナ

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スギナはトクサ科目に属する多年草。
山菜などでお馴染みの「ツクシ」が生えた後に出てくる栄養茎を指します。

日本国内どこにでも生息し、生命力の強い深さ30㎝にもなる地下茎が特徴なので、地上部だけを刈り取っても再び生長をして、広範囲にわたってその勢力を広げ続ける厄介者の雑草です。

好む環境は酸性に傾いた土壌のやせた土地。
よって、除草剤の利用はもちろん、肥料を与えることで土が栄養豊富になりスギナの除去に効果的と言われています。

また、家庭菜園などの畑に生えた場合は防草シートを利用すると、作物に悪影響を与えないので安心です。

雑草と一口にいっても、きれいな花をさかせたり遊びに活用できたりと、すぐ除去してしまうのを憚ってしまうこともあるかもしれません。

山や道端に生息している雑草を鑑賞して楽しむのは良しとしても、ガーデニングにおいては周りの植物への影響も考えて、適切な方法で早めに取り除くことをおすすめします。

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